育児

【保存版】トイトレマニュアル。やり方、きっかけ、おすすめグッズのご紹介

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トイレトレーニング、通称「トイトレ」。

子育てにおける高難度ミッションの一つですよね。

どれだけ根気強く訓練してもなかなかうまくできなかったり、きっかけ一つで一瞬でできるようになったり、子どもの成長はわからないものです。

無事にトイトレを成し遂げた結果論として言えることは、必要なものはまず二つ。

①決して諦めない粘り強さ
②きっかけに飛びつく瞬発力

この二つが無いと苦戦しますが、この二つさえあれば成し遂げられます。単なる親の「心持ち」でしかありませんが、大事な要素です。

この二つを前提に据えて、あとはあらゆる策を試行するしかありません。きっかけ作りを、粘り強く、です。

そこでこのページでは、我が家の第一子トイトレの体験談をベースに、王道の作戦から意外なきっかけ、効果を発揮したグッズなど、あらゆる情報を紹介します。

執筆開始時、我が家にはトイトレ開始前の第二子息子(1歳9ヶ月)と、性別すらわからない第三子胎児(妊娠16週)がいます。

他人事ではありません。あと2回はまた必ず迎えるミッションのための備忘録的な意味も兼ね、自分事として全力でまとめました。

長くなりますが、ご一読ください。

おしっこが出た、ということがわかるようにする

すみません、最初にすごいことを言いますが、我が家ではおしっこを1回したくらいではオムツを替えません。

現代のオムツ、すごいですからね。そう簡単には漏れてきませんし、蒸れもしないようです。

たまに、こんなことになります。パンパンになったオムツの重さを下着が支えられなくなり恐ろしく短足になった息子の画がこちら↓

※さすがにこれは反省しています。いつもこうなっているわけではありません。

おしっこをしたとわかって替えてあげても、すぐまたしたり、すぐうんちをしたりします。もったいないと感じてしまうんです。こんな親ですみません。

とはいえこれではいけません。おしっこが出ても何も言わない、人知れずおしっこをしている、という状況を変えるところから始めましょう。

おしっこサインをチェックする

おしっこが出たとわかるようにするための最初のステップは、親がおしっこサインをチェックすることです。

どんなオムツにも「お知らせサイン」「お知らせライン」があります。それをチェックするようにしましょう。

見ればわかります。わかったら、「おしっこ出てるね」と言って、オムツを替えてあげるようにしましょう。「おしっこが出てたんだ」ということを気づかせてあげましょう。

特に、身震いしたり、鳥肌が立っているとき、多分おしっこしてます。今この瞬間にしているところです。漏れなく漏らしてます!

その後このマークの色が変わったら、「おしっこしたの?」と聞いてみましょう。「おしっこ出たね!」と教えてあげましょう。

今まで我が家のように、気づいてもしばらくは放置、という策を採用していたご家庭でも、「タイムリーにわからせる」ということを意識してみてください。

すると、おしっこをした後か前か最中に、「ちっち」と言ったり「こっこ」と言ったりします。

おしっこが出た、あるいは出ている、と気づくこと。そしてそれを表現すること。これが第一関門です。

おしっこがわかるオムツにしてみる

と言うのもありますので、選択肢の一つです。

最近のオムツはありがたいことに高機能すぎて、表面シートのおかげでずっとサラサラなため、おしっこが出ても本人には不快感がないみたいです。

蒸れないし、荒れないし、ありがたい限りですが、トイトレとなると話は変わってきます。むしろ不快な方がいいくらいです。

そのためのオムツが、トイトレ用オムツです。代表的なのは、ユニ・チャームの「トレパンマン」。

ブルーにトミカ(前)とプラレール(後ろ)がデザインされた男の子用や、ピンクにリカちゃんがデザインされた女の子用などがあり、子どもも喜んで履いてくれます。※デザインが変わることもあります。

特徴は何と言っても「おしっこ実感シート」。通常の紙おむつと比べて10倍濡れた感じがわかるようになっています。子どもがおしっこに気付くきっかけになります。

パンパース一筋!というご家庭には「卒業パンツ」という商品もあります。同じように、すぐに濡れた感じがわかる吸収体を使用し、おしっこの自覚を促すオムツです。

なかなか「おしっこ報告」をしてくれない場合はまずこの「トレパンマン」や「卒業パンツ」から試してみてください。

トイトレ用のパンツにしてみる

さらに上のステージになると、布タイプのトイトレ用パンツもあります。これはもう「オムツ」ではなく「パンツ」です。

見た目はパンツそのものですが、股下部分は防水シーツのような生地がいくつか層になっています。

メーカーにもよりますが、1回程度のお漏らしなら吸収できる6層構造、少しのお漏らしなら吸収できる4層構造、少しのお漏らしなら吸収して乾きやすさも備えた3層構造と、トイトレの初期/中期/後期に区分して展開していることが多いようです。

後述しますが、我が家では6層構造だけ使用しました。娘の1回のおしっこ量ならどうにか吸収してくれて滴ることはありませんが、文字通りオムツではなくパンツなので、びしょびしょにはなります。

つまり、しっかりと「お漏らし」になります。どう足掻いても、着替えないと成立しないお漏らしです。

ここまでいくと「着替えざるを得ない」どころか、「泣くほど着替えたい」ところまでいきます。トイレでおしっこをしなければ!という決意に変えられます。

かなり早めのトイトレでまだ真っ当な会話すらできない年齢(月齢)だと可哀想ですし大変ですが、幼稚園の年少くらいになってもオムツが外れないなど、喫緊の課題としてトイトレに挑んでいるご家庭にはおすすめです。

おしっこをする前に教えてくれるようにする

ここまでは、「おしっこが出た」ということに気づき、事後報告ができるようになる、というフェーズでした。

おしっこが出た、出ている、ということを表現できるようになったら、次は「おしっこする宣言」をできるようにしたいところです。

トイトレを始めようにも、いつおしっこが出るかわからないうちはトイレに座らせることすらできません。おしっこ予告の練習が必要です。

ただ、教えてほしいということを伝える

この「おしっこ予告の練習」については、トイトレを始めるにあたって必須の工程ではありますが、鬼になって躍起になって取り組むフェーズではないように感じます。

予告がまだできないならトイトレにはまだ早い、予告ができるようになったならいつでもトイトレを始められる段階に入った。と、トイトレ開始時期をいつにするかの判断基準にする、という位置づけでもいいように思います。

まずは「おしっこしたくなったら教えてね」と伝えてみてください。子どもたちはみんな健気です。理解できれば、やってみようとしてくれます。

そろそろ予告ができるようになってほしい、と願いたくなる時期に差し掛かったら、例のごとく「お知らせサイン」を見てあげるところから始めてみてください。

もう色が変わっていた場合は事後報告ですが、まだ色が変わっていない場合は予告です。

予告をしてくれたなら、「教えてくれてありがとう」と伝えてあげましょう。これからも喜んで教えてくれるようになります。

このフェーズはこの程度の心構えでいいのではないかと思います。何か強い手を打って訓練するのではなく、日々の繰り返しのやり取りの中で促す、という感じです。事前に教えてくれるようになってくれさえすれば、第二関門も突破です!

とはいえまだ「これでトイトレを始められる」という、土俵に上がった段階です。むしろここまでは特に何かしなくても勝手にしてくれるようになっているケースの方が多いのかもしれません。第二子息子(1歳9ヶ月)は教えもせず習得しています。

大変なのはここからです!

トイレそのものに慣れる

トイトレの最初の壁は「トイレという空間そのものが嫌」ということです。

トイトレを始める前は、いちいち親のトイレに後追いしてくることを煩わしく思いますが、いざトイトレをしようと思い立った頃になって気づきます。

あれ?ついてはくるけど、中に入ろうとはしないなー、と。

我が家の娘はそうでした。親のトイレについてはきて、集中したいからとドアをしめようとすると泣き叫びますが、中までは入ってこないんです。(第二子息子はズカズカ入ってきてジロジロ覗いてくるので、トイレの才能を持ち合わせていそうです)

個人差はあるかもしれませんが、あの狭い空間が嫌な子も多いのかもしれません。

まずはトイレという空間に慣れさせる必要があります。

トイレでコミュニケーションを取る

どうせ、ついてはきますよね?ママでもパパでも、(是非やめてほしいですが)、ついてきますよね。

なので私は、トイレに座りながら、用が済んでもあえてしばらくその場で会話をするようにしました。

「おしっこ出たよー」と言って、トイレがおしっこをする場所だと教えます。スマホで本人の写真を見せて、「この◯◯ちゃん可愛いね」と言ってあえてトイレに入らせます。

「お腹すいたね」や「この後お風呂入ろうか」とかでもいいです。なんでもいいです。なんでもない方がいいです。身構えるような場所ではないということを教えてあげましょう

トイレが何のための場所かを理解させ、トイレは決して怖い場所ではないと感じさせてあげましょう。

この第三関門を超えないと、この先の「トイレに座る」に苦労します。(とても苦労しました)

トイレを流すお手伝いをしてもらう

子どもって「お手伝い」好きですよね。可愛いです。

娘もお手伝いが大好きなので、ことあるごとにお願いするようにしています。

トイレという空間に慣れるため、そしてトイレが「おしっこやうんちをする場所だ」と理解させるため、大人のご用が済んだ後の「トイレを流す」という作業をお手伝いしてもらうようにしました。(どうせトイレまでついてきてしまいますし)

すると、「出た?」「終わった?」「流していーい?」と自ら聞いてくるようになり、喜んでトイレに入り、喜んで流すようになりました。

トイレの意義や仕組みを理解するステップとして、効果がありました。

トイレに座る

第一子長女はこれが大変でした。

そもそも一個前の関門「トイレに慣れる」すら苦労するタイプの臆病な子だったため、トイレに座るのはハードルが高いようでした。

トイレの才能を感じる第二子息子(1歳9ヶ月)ですら、トイレに座らせようとするとまだ大泣きします。

トイトレを「おしっこ期」と「うんち期」に分けるなら、「おしっこ期」の最難関はこのトイレに座る」でした。

せっかく「おしっこ予告」はしてくれるのに、じゃあトイレ行こっか、座ろっか、となると大泣きします。

「やや」「いんやー」と泣き叫ぶ時期も、「こわいー」「いややー」と拒否する時期も超え、「トイレはやだ」「おむつがいい」とはっきり宣言する時期まで続きました。

ここは数々のきっかけ作りが重要になります。

補助便座の導入

最初はまずこれです。トイトレに挑むにはコレ無しでは始まりません。

我が家ではこれ。困った時のアンパンマン頼みです。

何かに掴まる安心感が必要な時期は↑のように前向き、踏み台を使えば自分で座れるようになったら↓のように後ろ向き、に設置することができます。

3つのボタンがついていて、①流水音、②アンパンマンの声掛け(すごいすごい!など)、③メロディなどのサウンドが鳴ります。

子どもが「トイレで遊びたい」と思うような要素が詰まっているため、「トイレに興味を持つ」というきっかけ作りに最適です。

我が家では、これだけではゴールに辿り着きませんでしたが、トイレへの抵抗感の低減にはとても役立ちました

仮に「遊びたいだけ」で「おしっこをする気はない」としても、怖がらずに「トイレに座る」ということさえできるようになれば大きな前進です。

※デメリットが一つ!飽きるまではトイレから持ち出して遊びたがります。親は衛生的にすごく嫌です。

踏み台の設置

次に踏み台も必須です。

仮にこれ無しでトイトレがスムーズに完了したとしても、踏み台がないとしばらくは親の補助が必要になってしまいます。

逆に、トイレをマスターすると、補助便座がなくても踏み台さえあればすぐに1人でできるようになったりもします。

この先、「トイトレうんち期」に入るとおしっこと違い「踏ん張り」が必要になるため、やっぱり踏み台は必須です。

一説によると、子どもの場合はおしっこも踏ん張って出しているらしいです。

あらゆる理由から、「踏み台」は必須です。

我が家で最初に買ったのはコレ。

スリコ(3coins)です。安くてシンプルでおしゃれでいいですよね。

折り畳みも可能なので、使用後は折り畳んで壁に立てかけておくことができます。軽いので大人なら出し入れもそれほど苦ではありません。おすすめです。

※「軽い」は欠点でもあります。↓の「うんち期」のところで詳述します。

ご褒美シールとご褒美

トイトレの正攻法?一番とっかかりやすいきっかけ作りと言えばご褒美シールではないでしょうか。

我が家では最初、シールを貼る条件は「おしっこができたら」に設定するつもりでしたが、振り返ればハードルが高過ぎたなーと後悔しています。

「おしっこができる」は最終ゴールですからね。極論、おしっこができるようになったならもう褒美なんていらないわけです。

結果論ですが、おしっこは一度できてしまえば、褒美がなくたってできるようになります。褒美をあげるなら、過程の一つひとつの方であるべきでした。

我が家ではまず、「トイレに座る」を目標に設定しました。トイレに座れたらシールをあげる。シールが溜まったら、娘が好きなヨーグルト(4個パック)を買ってあげる。

ある程度時間はかかりましたが、「座る」というミッションはこのご褒美シール+アンパンマン補助便座(上述)でクリアできました。

ヨーグルトが最後の1個になると、おそらく尿意なんて無いのに「おしっこ」と言ってトイレに座ってシールを貼るようになりました。

結局は「出ない」と言ってシールだけ貼り、シールが貯まると仕事中の私にママ経由で「シール貯まった」と報告が来て、帰りにヨーグルトを買うという習慣がしばらく続きました。

ズル賢い娘はこれで満足してしまっている気配があり、おしっこは全然できるようになりませんでしたが、トイレに座るという関門は無事に攻略しました。

最終関門!おしっこをする

「おしっこ期」のゴールはこれですね。トイレでおしっこをする。

おしっこ期とうんち期がありますが、おしっこさえマスターすれば急なお漏らしがなくなるので日々の暮らしも急に楽になります。うんちは多くても1日1-2回ですからね。

シール目標を上方修正する

急に目標を高くするとやる気を削いでしまう可能性もあるため、新しいシール台紙を出すタイミングで、「座るだけでシールを貼るのはこれが最後」「次からはおしっこができたときだけシールを貼っていい」という新たなルールを伝えます。まずはここからです!

娘の場合はこれにより突然トイレに座る頻度が減りました。本当にズル賢い…

座ってもシールはもらえない、ヨーグルトももらえない、でもトイレでおしっこはしたくない。という考えができるのでしょう。

とはいえ、「座るだけではダメ」「いつかトイレでおしっこをしなければ」という理解も同時にしたはずです。

まずはこれでいい、と感じました。

きっかけに全力投入する

これは全員に当てはまる例ではありませんが、我が家では何の前触れもなく突然「きっかけ」が降ってきました

私の実家に帰省した際、たまたま、甥っ子が置いていった「トイトレ用パンツ」を見つけました。

ありがたいことにアンパンマン柄。案の定、娘は飛びつきました。

すぐに姉に連絡をし、このアンパンマンパンツを貸して欲しいと伝えたところ、「もう卒業したから思い切り使っていいよ」と許可。早速履かせてみました。

すると、気に入った娘は即座にお漏らし。まさかおむつと違ってこんなにビショビショになるとは思ってもみなかったのでしょう。大泣きでした。

さすがにお漏らししたパンツを例え洗濯しても返却するのは気が引けるので、泣きじゃくる娘をおむつに着替えさせ、すぐに西松屋に移動し同じアンパンマンのパンツを返却用と娘用に2セット購入。(返却は不要でしたが)

もうパンツは嫌だ、おむつがいい、と言うと思いきや、実家に戻るとすぐにアンパンマンパンツに着替えたがり、「おしっこしたい」と宣言。

じゃあトイレに座ってみようか。そうすればまたこのパンツを履けるよ。と伝えると、嫌がりもせずトイレに座り、無事に成功。脱ぎたてのパンツをまた履いてご満悦でした。

以後、オムツは嫌がるようになり、アンパンマンパンツを履きたがるようになり、2-3回のお漏らしは経たものの、無事に「トイトレおしっこ期」は終わりました。

興味を持ったタイミングで即実行、即失敗、即再挑戦、即習得「きっかけ」に親が全力で便乗することにより突然クリアしました。

いろんなグッズを買って、いろんなフェーズを経て、「座る」ということができるようになって、下準備は大変でしたが、最後はたった一つのきっかけで、たった一日で、一撃でした

「どうせまたダメだろう」と諦めることなく、突然訪れた新しいきっかけ、心の変化、子どものやる気に躊躇なく賭けてみること。その大切さを学びました。

「うんち期」もこの心持ちで行けるだろう!

この時はそう思っていましたが…

やる気を引き出す

おしっこは↑のきっかけで卒業し、無事にオムツは外れましたが、「うんち」はトイレでできない日が続きました。

続いたなんてもんじゃないです。約1年です。信じられません。

おしっこは1人でトイレでできるためオムツは外れましたが、うんちがしたくなったらオムツを履く、という暮らしでした。

もはや終盤は「うんちしたい」と言って勝手に納戸からオムツを持ってきて勝手に着替えて勝手に踏ん張って「出た」と報告して親が拭く、という感じです。

1人でオムツに履き替えられるくらいの知能があって何故トイレでうんちができないのか不思議でなりませんが、聞いた話では幼稚園の年中さんとかにも意外と多くいるそうです。(特に女の子に多いとか)

おしっこは「きっかけ」一つで一瞬でクリアしたので、うんちも待っていればいつかきっと「きっかけ」が降ってくると信じ、長く甘やかしてしまったのが敗因でした。

3歳になる前にも「3歳になったらトイレでうんちする」と宣言していたのに、4歳になるまであと1ヶ月というところまできました。

楽観的な私たち親はようやく本腰を入れることにしました。

やる気がないだけで、やる気を出せばできるはず、という感覚を信じて、まずはやる気を引き出すことにしました。

恒例のご褒美シール

まずはこれですね。「おしっこ期」でも大活躍のご褒美シール、再発動です。

目標はもちろん「トイレでうんちをする」。今回はもう最初から最終ゴールです!

ただ、賢くなりすぎてからのこの作戦は思うようにハマりません。

やっぱり、理由はわかりませんが、どうしてもトイレでうんちをしたくない様子。

目標を一時的に「トイレに座って踏ん張る」に変えてみると嫌がりもせず座ってシールをペタ。ちょっと踏ん張るフリだけはしますが、いつもオムツでするときのように顔を真っ赤にする様子もなく、やる気がないとしか思えませんでした。

「トイレでうんちをする」に戻すとやっぱり拒絶。ご褒美のグレードをあげても釣れません。

嫌なことは嫌、というお年頃に入ってしまうと、やる気を引き出すのは簡単ではありません。

正直に言ってしまうと、トイトレ後期のご褒美シール作戦は「失敗」でした。

できない理由を見つける

やる気が出ない理由、やりたくない理由、できない理由を突き止める方向にシフトしました。

やる気が出ないのは、ご褒美が足りないからではなく、何かできない理由があるからではないか、と仮定しました。

全力でヒアリングをする

とにかく、対話です。

トイレでうんちができない理由をしっかり聞き取って、その理由を排除してあげる作戦です。

運任せのきっかけ待ちではもうダメ。トライアンドエラーしかない!

ということで、娘と真剣に対話をしました。

もちろん理路整然と説明してくれるわけではありません。「出ないから」「出ないんだもん」「出てこないんだよ」の一点張り。

よくわかりませんが、「出てこない」という表現から、「トイレだとうまく踏ん張ることができない」と推測しました。そして、うまくいく保証はないですが、踏み台を変えてみることにしました。

躊躇なんかしてられない!一つ仮説が立てば、即検証するしかありません!

できない理由を解消する

ヒアリングの結果、トイレに座るとうまく踏ん張れない可能性が見えたため、これを排除するしかありません。

新しい踏み台を導入する

買いました!これです!

立派です。

「おしっこ期」のところで紹介したスリコの踏み台と比較すると大きさがわかるでしょうか。

スリコの方は折り畳めるし軽くて出し入れしやすいですが、踏ん張る際の足の置き場所によってはグラグラしたりひっくり返ったり不安定でした。

出し入れの頻度が多い「トイトレおしっこ期」には最適ですが、踏ん張りが必要な「トイトレうんち期」には不向きだったのかもしれません。

新しい踏み台はその逆です。出し入れのしやすさは絶望的。重いし大きいし、致命的です。

しかし、安定感は抜群です!隅っこに子どもの全体重を乗せたってびくともしません。異常なまでの頼もしさです。

「トイトレうんち期」なら出し入れの頻度は1日1回程度。1日のその1回を親が我慢することで、子どもは全力で踏ん張ることができる。

メリットしかないじゃん…

結果、これが見事にハマりました。

「今まではトイレだとうまく踏ん張れなかったんだよね?」「これなら踏ん張れるよ!」「1回やってみよう!」。

真夏のトイレで、汗を流しながら、5分くらい頑張りました!そして、出ました!小さめでしたが、ちゃんと出ました。

※画像は貼りません。

無事に、初めてのトイレうんちができました。

「トイトレうんち期」はこの踏み台が大活躍でした。大きく前進しました。あとはこれを習慣化させて、マスターさせるだけ。

…ですが、雲行きが怪しい。

うまく踏ん張れるようになったのに、うんちができたのに、大泣きでした。「もうやだ」「もうしたくない」と。

予想外です。どういうことだ?最後のもう一歩、の模索が始まりました。

一度でもできたら盛大に祝福する

後で詳述しますが、結果だけ先にお伝えすると、おしっこ期とは違いうんちは一度できただけでは定着しませんでした。

やっぱり「嫌」という感情があるようです。

そのため、たまたまでも、たった一度でも、例え少量でも、トイレにうんちを出せた日には、目一杯褒めてあげましょう

盛大な甘やかし「おむつ卒業式」

こんなことは本来しなくていいのかもしれませんが、我が家では盛大に「おむつ卒業式」を催しました。

「トイレでうんちをする」という目標が書かれたご褒美シールにはまだ1枚もシールが貼られていませんでしたが、初うんち記念として「ぜーーーーーんぶ貼っていいよ」と甘やかしました。

貯まったからケーキを買いに行こう!と、パパと二人でららぽーとにホールケーキを買いに向かいました。

その間にママは家で「卒業証書」を作成。「賞状」の意味がわからない可能性も考え、わかりやすく「メダル」も作成しました。

浮かれた娘はららぽーとでカレーパンマンのぬいぐるみをねだりはじめ、浮かれた私は簡単に負けて購入しました。

そして、帰宅してすぐに卒業式!

写真:おむつ卒業式

うんちができたのに「もうやだ」「もうしたくない」と大泣きしてしまったことによる嫌な予感を少しでも払拭したいという親のエゴから、徹底的に褒めちぎりました。

どれだけがんばったか、どれだけママとパパが嬉しく思っているか、とにかく伝えました。

実際、よく頑張りました。ここで一度、子どもも親も達成感を噛みしめましょう。

やりたくない理由を見つける

一回はトイレでうんちができた。浮かれた卒業式もした。あとはこれを定着させるだけ。

おしっこ期は一度できたらすぐに定着しましたが、うんち期はそうはいきませんでした。

振り返れば、「出ないから」「出ないんだもん」「出てこないんだよ」という言い分は「できない理由」でした。

トイレに座るとうまく踏ん張ることができないという仮説をあてにし、踏み台を買い替えることで達成したわけです。

しかし、奇跡的に一度トイレでうんちができたときは、こう言っていました。

「もうやだ」「もうしたくない」

これは「できない理由」ではありません。できたんですから。「したくない理由」です。

ご褒美に釣られて引き出せるような「やる気」とも少し違います。やる気が出ないわけではなく、「したくない理由」があるのだと推測しました。

またまた全力でヒアリングする

やっぱり、対話です。

聞き取って、推測して、仮説を立てて、検証する。試行錯誤、トライアンドエラーです。

「一回できたのに、なんでできないの?」「何が嫌なの?」と聞くしかありません。

※「なんでできないの?」は高圧的に言うのはタブーです。ただの「疑問」に聞こえるように、穏やかに聞いてみましょう。

「おしりが汚れるから」と言う娘に、「オムツの方がうんちが潰れて汚れちゃうよ」と私は言いました。「恥ずかしいから」という娘に、「4歳になってもオムツでうんちする方が恥ずかしいよ」と私は言いました。

今思えば、失格です!焦りもあり、心も穏やかではなかったと反省しています。

少し離れたところで聞いていたママは、冷静に推理しました。

「ぽちゃんが嫌なの?」「うん。」
「見られたくないの?」「そう!」

2つの仮説に辿り着きました。

やりたくない理由を解消する

ヒアリングの結果見えてきた2つの「やりたくない理由」。

  • うんちがトイレに落ちたときの跳ね返りが嫌
  • トイレで踏ん張っている姿を見られるのが嫌

これを潰しにかかります。

跳ね返りを防ぐ

うんちが落ちたときの水の跳ね返り、通称「ぽちゃん」、俗に言う「おつり」。

まさか3歳児がこれを嫌がっているとは思いませんでした。

おつりを防止するためにトイレを買い替えるのはさすがに厳しいですし、そもそもおつりを完全に排除できるトイレがあるとも思いません。

予め水を抜くことはできるのかもしれませんが、取扱説明書を見てもわからず。そんな機能が存在するかもわからず、でした。

そこで、便器の中にトイレットペーパーを敷き、検便のときに使う流せる紙のようなものを疑似的に作ってみることにしました。

これで、「ほとんどオムツと同じ」「うんちはトイレットペーパーがキャッチしてくれるから大丈夫」と伝えました。

すると、まだ泣きながらではありますが、弱気でもありますが、「出なくてもいーい?」と言って、再挑戦する決意をしてくれました。

「いいよ」「がんばってみて」

もう見守るだけです。いや、違います。見守ってもいけないんです。

見守るのをやめる

最初はトイレに入るのすら躊躇っていた臆病な娘です。トイレに座るのも怖がっていました。親のトイレに後追いをしていただけの時代まで遡ると、トイレのドアを閉めるだけで泣き出していたほどです。大人がトイレの中、娘はトイレの外なのに、です。

振り返れば本当に長い道のりでした。

しかし、この長い年月の中で、娘はしっかり成長していました。「恥ずかしい」という感情が芽生えるまでに。

考えもしませんでした。娘をトイレにおいて、親が退室し、ドアを閉める日が来るなんて。

そうです。ついに、見守ることをやめてみることにしました。「オリジナル疑似検便用紙(トイレットペーパー)」をセットするだけして、トイレのドアを閉め、その場を離れてみました。

耳をすますと娘の泣き声が聞こえてくる…その前に!妻の叫び声が聞こえてきました。

「ちょっと待ってーすぐにドア開けてー」

はい、やらかしました。これには忘れてはいけない注意点がありました。子どもが中から鍵を閉めてしまう事故が起こり得る、ということです。猛省します!

※真夏につき本当に危なかった…

改めて、娘には「ここをいじってはいけない」と伝え、ドアを閉めはするものの、鍵が閉められない程度の隙間が空くように近くにあったポケットティッシュを挟み、退室。

もう一度耳をすませると、やっぱりすすり泣きが聞こえてきます。

真夏のトイレです。汗を流しながら、数分。熱中症も心配なので、たまに声をかけながら。

「出た!」

娘の大きな声が聞こえてきます。私はすぐにドアを開け、ママはキッチンから飛んできます。

出ていました、見事に、すっごく小さなうんちが。

画像は貼りません

継続、定着させる

踏み台を買い替え、奇跡の1回を盛大に祝い、おつり対策もし、見守らないという選択をしたことで、またトイレで小さなうんちができました。

2回の小成功ができたので、あとは大成功を待ち、それを「継続」「定着」をさせるだけです。

しかし、このフェーズも長期化しました。今回は嫌なタイミングで嫌なきっかけが降ってきたからです。

何が嫌なのか「オムツじゃだめ?」と毎回聞いてくる日々が数日続いた頃に、娘が熱を出しました。

ただでさえ熱でしんどいのにトイトレという苦行を強いるのは可哀想だからと、「オムツでいいよ」としてしまいました。

熱が下がり、またトイトレを開始するも、ふんばったフリだけをして「出ない」と言い、便秘になっても困るため「オムツでもいいからして」と甘やかしてしまいました。

踏み台を変えることで踏ん張ることはできるようになり、おつり対策で恐怖心を消し、見守らないことで恥ずかしさも払拭したはず。

それにより小さな成功もおさめたはずだが、あとは何が足りないんだ?できないわけではなく、やりたくないのはどうしてなんだ?

また格闘の日々が続きます。

娘、4歳になる。

そうこうしている間に4歳の誕生日を迎えてしまいました。目標達成ならず、です。

誕生日パーティーを終え、1年前の3歳の誕生日の写真を家族みんなで眺めているときです。妻が言いました。

「3歳のうちにトイレでうんちできたね」「約束守れたね」「偉いね」

妻よ、なんて立派なんだ…

私は数行前に「目標達成ならず」と書きましたが、そういえば目標ってなんだったのだろう。

「3歳のうちにトイレでうんちをする」のか、「3歳のうちにトイレでうんちができるようになる」のか、そこは明確に記憶はしていません。

できるようにはならなかったが、2回はできた、3歳のうちに。私が勝手に「できるようになる」と決め込んでいただけです。

褒めちぎるまではできないものの、少なくとも責めることはないんじゃないだろうか。

甘いかもしれませんが、私は妻の判断に乗ることにしました。私も「それは本当に偉かった」と褒めました。

ご機嫌になった娘は、「これでプリンセスになれるかな?」とウキウキ。

プリンセスになる基準にうんちが含まれているとは思いませんが、娘の中では一歩近づけたような達成感があったのでしょう。

「なれるよ。来週はラプンツェルになってディズニーシーに行くんだし。」

※本当にたまたま、ファンタジースプリングスホテルに宿泊予定でした。

娘は「やる気」を取り戻しました。この段階ではまだできませんが、ご褒美シール無しでもトイレに座るようになりました。

フリではなく、ちゃんと顔を真っ赤にして踏ん張るようになりました。それでも出ないので、結局はオムツでさせる日が続きました。

でも、これまでとは違って、確かに頑張ろうとはしています。プリンセスになるために!

トイレでうんちをする努力、は定着し、継続できるようになりました。

どうして出ないんだ、と疑問には思いますが、詰めません。努力を嫌がり始めてしまったら振り出しです。努力さえしてくれればいつか出ます。

ここは我慢です!冒頭に書いた「決して諦めない粘り強さ」です。「きっかけに飛びつく瞬発力」を念頭に起き、いつでも跳ねる心構えを持ちつつ我慢です。大人もまた、継続です。

きっかけを待つ

トイレに座って踏ん張ることはできるようになった。フリかもしれないが、頑張っている風には見えるようになりました。

ここまでくれば、やはり「きっかけ」なのではないかと思います。降ってくる日を待つしかないのではないかと思います。

親から何か働きかけることはせず「待つ」という姿勢をとりつつ、娘の行動や心理を「分析」することに集中してみることにしました。

これまでも何度も試行してきた「ヒアリング」に似ている手法ですが、今回は「娘本人も気づいていない原因」あるいは「娘が意図的に隠しているかもしれない原因」を「分析」してみることにしました。

分析結果

娘の行動を観察してみると、一つ見えてきたことがありました。

それは、「娘はズルい奴」ということです。

まず、ママとパパ、トイトレに厳しいのはどちらかと言えばパパの方です。残暑が明けて少し涼しくなってきてからは、パパはトイレで何十分でも一緒になって戦います。

当時妊婦であるママには限界があります。それを知った娘は「我慢比べ」を「ママとする」という覚悟を決めているようです。

パパがいる間に「うんちがしたい」という頻度が極端に低いんです。

次に、外出先やばあばの家で「うんちがしたい」と言う頻度がとても高いことが見えてきました。

これも娘の考えは同じです。

外出先ではパパですら「もういいよ、オムツでいいから早く出しちゃって」と挫折するのが早くなります。

ばあばの家ではもっと早くなります。ばあばが「出さないと詰まっちゃうから出しちゃいなよ」と優しい言葉をくれてしまうからです。

どう見ても、娘はそれを理解している。間違いありません。

さらに、うんちを丸2日くらい我慢するという手法も採用しているようです。

ばあばと同じように「出さないと詰まって出なくなる」という懸念は親にもあります。

一昨日はしたけど、昨日はしなくて、今日ももう夜なのにうんちしてない、という状況になると、「このままじゃ病気になる」という恐怖から「オムツでもいいから全部出してから寝よう」と譲歩してしまいます。

この仕組みも娘にはバレていて、作戦に組み込まれている様子です。

娘は、「オムツでいいよ」と言ってもらえるタイミングを狙って攻めてきているわけです。

そっちがその気なら、こっちも心を鬼にしてやってやろうじゃないか!パパのおとなげなさ、発揮です!

娘の言い訳を封じる

分析により、娘は大人の心情まで見透かした「言い訳」を武器にトイレうんちを先延ばしにしていることがわかりました。

なら、言い訳を封じるしかありません。

ママならいつかオムツで良いと言ってくれると信じている節。まずはこれをヘシ折ってやります。

妊婦のママにも何時間でも頑張ってもらうことにする、ということはさすがにできないので、「オムツで良い」は根絶し「出ないならあとでまた頑張ってみよう」と切り上げてもらうことにしました。

外出先で「うんちがしたい」と言った時もちゃんとトイレに座らせるようにしました。

あまり長時間座ると他のお客様に迷惑なので、「出ないならまたおうちで頑張ってみよう」と切り上げることにしました。

割と限界が近づいてきている娘は外出中にもう一度「うんちがしたい」と言いました。

でも、おとなげないパパはブレません。継続です!

「今トイレでするか、お家で頑張るか、どっちかだよ」と伝え、トイレに座らせます。

「踏ん張ってみて」と言うと、「踏ん張ったら出ちゃいそう」と泣き出します。

やっぱりいつもの踏ん張りは「フリ」だったんです。出ないくらいの踏ん張りしかしていなかったのでしょう。

「出ていいんだよ、出すためにトイレに来たんだから」と伝え、粘ります。

「やだやだ、オムツがいい」「だめ」
「じゃあお家でする」「そうしよう」

切り上げて帰ります。途中で漏れちゃったっていいです。甘やかし続ける方が今は悪です。

帰宅後も何度かトイレで挑戦しましたが、出ません。間違いなく限界は近いはずですが、「ママがいい」と言ってママと交替したり、「やっぱり後にする」と中断したり、そんなことの繰り返しです。

気づけば丸2日、うんちが出ていません。これまでの私たちなら「オムツでいいから出して」と諦めるところでしょう。

きっと、親としてはその方が正しいと思います。今しようとしていることは、見方によっては「虐待」なのでしょうか。

心が痛みます。迷いもあります。苦しいです。断腸の思いです。

しかし、娘は親のそんな心まで見透かしているかのように言います。

「詰まっちゃうから、オムツでしたい…」と。

なんてやつだ。「詰まっちゃうから」だと?

パパ、決意です!ママはまだブレていたかもしれませんが、パパにはできました、断固たる決意ってのが、できました。

「詰まっちゃったら病院で浣腸してもらうから大丈夫」。

常々、「お化けが出るよ」などの「脅し」によるしつけはしないように意識してきましたが、今回は特別です。

言い訳を封じる!パパは決めたんです!おとなげないですが、徹底的に!完膚なきまでに!

「きっかけを待つ」と言いましたが、今回はこれがきっかけです。きっかけと言っていいのかはわかりませんが、きっかけだと信じます。

「我慢しすぎて今にも漏れてしまいそう」

チャンスです!

どこまでも言い訳を封じる

徹底的に言い訳を封じた結果、トイレで小さいうんちをすることができました。過去2回と同じくらいの小さいやつでした。

「できた」、というか、トイレに座ったら、ついに、「ちょっと漏れてしまった」という感じです。本人も大泣きです。「でちゃった」と泣き叫びます。

これは成功ではありません。努力もしていません。踏ん張ってもいません。本人にとっては不本意なお漏らしです。

そういえば、過去の小成功の2回のときも、我々親はどんな反応をしたのか、思い出せません。

小さいの出たー!!!と急いで妻に報告し、手放しで賞賛し、おしりを拭いたかどうかすら思い出せないくらい舞い上がり、盛大なおむつ卒業式を催したわけです。

今回も同じように歓喜の雄叫びをあげそうになったところでしたが、娘の一言で我に返りました。

「小さいのできたの偉い?もうオムツでもいい?」

待ちなさい、娘よ。大人をなんだと思っているんだ。どこまでズル賢いんだ…

「小さいのできたのは偉い。すごく偉い。でも、2日も出てないんだから、もっと大きいうんちがいるはずだよ。それも出さなきゃダメ。」

パパの断固たる決意ってやつです。今回は一歩も引きません。

娘は泣きながら「ママにする!ママがいい!ママとしたい!」と言い始めました。また逃げるつもりです。パパは引きません!

「パパが嫌ならお医者さんだよ。パパとお医者さんだったらどっちがいい?」

もう禁じ手の嵐です。なりふり構わずです。今回はどこまでも言い訳を封じる作戦です。

「お医者さんはやだ!でもパパもやだ!」と娘はまだ荒れ続けます。

「じゃあ一人でやってみて。誰も見てない方ができるんだよね?」

例の「見守らない作戦」を発動です。しかし、今回はちょっと違うみたいです。

「一人じゃやだ。もう恥ずかしくない。ママとならできそう。がんばれる!」

娘、かつてないほどの懇願です。言い訳が全て封じられたことを悟ったのでしょう。パパの並々ならぬ覚悟にも気づいた様子。

「じゃあ約束。大きいうんちをママとして!できなかったら病院だよ。」

最後の脅しです。パパの心ももう限界です。ママ、あとは頼んだ。全てを託します。

ラストスパート

パパの断固たる決意を見た娘が言い訳をやめました。娘にもできたみたいです、断固たる決意ってやつが。

できない理由ややりたくない理由を探し続けてきた娘が、ついに「ママとならできそう」というできそうな方法を口にしました。

いよいよラストスパートです。

歩み寄る

子育てについて調べているとよく目にすることの一つに、「怒ることも必要だが、逃げ場も与えるべき。ママが怒るならパパは怒らないようにする。」というのがある。

ママは今回、それを採用してくれた様子。

決して怒ることはなく、でも「パパが言う通り、早く出さないと病気になっちゃうよ。ママが一緒だから、頑張ろうね」と歩み寄りました。

見守らずにその場を離れるパターンも一定の効果はありましたが、今回の娘の希望は「ぎゅーしたい」だった様子。

ママにしがみつき「ぎゅー」をしながら踏ん張っていました。力みながらも安心も得る、一石二鳥の作戦です。

確かにそれがお望みなら、パパよりもママの方が適任でしょう。

トイトレも心を鬼にして頑張ってきましたが、やっぱり最後はママですね。少し寂しさもありますが、それで良いんです。

ママがごはんでパパはおやつ。それでいいんです。むしろ理想です。これが「パンパパ」の在り方です。正しい姿です。

これまで空気を読んで一人でおとなしくしていてくれた弟を抱っこしながら、トイレの方に耳を傾けます。

「上手上手!オムツのときみたいに踏ん張れてるよ!」

頑張れ、娘よ。ママよ!

「もう少し!もう少しで出そうだよ!」

パパの心臓はドキドキしています。心が震えています。

「ママもギューってして!」

パパは抱っこしている息子を無意識に強く抱きしめます。

「出た!立派なの出たじゃん!おっきー!」

よくやった、娘よ!ついに出たのか、大きいのが!

弟を抱いたままトイレに駆けつけます。今度は目一杯褒めちぎります。

「偉い?」「偉すぎるよ。」
「ご褒美は?」「ケーキかな。」

甘いです。甘すぎます。相変わらず甘々です。

でもいいんです。夢にまで見た大きいうんちです。疑いの余地もなく2日分の大きさです。出し切りました。もうなんだっていいです。君はパパの誇りです。

1歳11ヶ月の弟が言います。

「おっきーだねー」

君もパパの誇りです。

最後の仕上げ

小成功2回から日を開けて、ついに大成功です。立派なうんちをトイレですることができました。

あとは、これまで2度失敗している「定着、継続」です。

どうしましょう。

まずは小さなご褒美

一度目のおむつ卒業式は空振りに終わったという実績があります。今回も1回程度で盛大に祝うのはリスクがあります。

なのでとりあえず勢いで約束してしまったケーキを買い与えます。

相変わらずズル賢い娘は、「おもちゃのティアラ」をねだります。

前々日に踏んづけて壊してしまって号泣した、セリアで100円で買ったティアラです。大した値段でもないので、パパは受けることにしました。

でも今回はこの辺にします。娘は調子に乗るからです。

ご褒美シール

久々の登場、ご褒美シールです。

高すぎる目標はやる気を削ぎますが、とはいえ目標は「トイレでうんち」しかありません。

高い目標ではあるので、近いノルマにすることにしました。

もはや手作りです。

10個、20個のノルマだと諦めてしまうかもしれない、5個くらいがちょうどいいのではないか、という作戦です。

目標は変えずに「トイレでうんち」。5回できたらお祝いです!

少しモチベーションをあげようと、シールは逆にいつもより高級(100円ですが)なものに。

立体シール。子どもにとってはこの上なく嬉しいに違いありません(たぶん)。

結果

大成功の翌日はまた大泣きし、「トイレでうんちはやだ」とごねました。想定の範囲内です。「じゃあオムツで」とはなりません。「じゃあ明日にしよう」です。

娘は気づいたことでしょう。「あーもうだめだ、言い訳は通じない、本気のやつだ」と。

1日明け、翌日も半泣きです。しかし、「泣いてもダメ、一回できたんだから」と言い聞かせます。娘は「3回だよ!」と生意気なことを言いながらもしぶしぶトイレに座りました。

「出ない」という娘、「出る」というパパ、「オムツ」「明日」など言い訳を並べる娘、「病院」「お医者さん」と本来よくない脅し文句を並べるパパ。拮抗した戦いが繰り広げられます。

すると、突然穏やかな表情に変わった娘が呟きます。

「できたらどのシール貼ろうかな」

きっと娘の中で覚悟を決め、気持ちを切り替えたのでしょう。プリンセスシール(いつもより高級/でも100円)を嬉しそうに眺めています。

※執筆しながら振り返ると、表情が変わったこの瞬間がトイトレの決着だった気がします。

「5個貼れたら何する?」パパも切り替えてワクワクする話にシフトします。

「またラプンツェルのお部屋(ファンタジースプリングスホテルのこと)行きたい!」「ごめん、それは無理」

「じゃあ、トイストーリーのお部屋?」「そういうことじゃない。ごめん無理。」

「じゃあケーキ」「え?またそんなんでいいの?急に遠慮しすぎじゃない?」

「2個」「いや、そういうことではない」

言い訳と脅し文句で駆け引きしていた1分前が嘘のような会話が続きます。

「じゃあ考えとく」「そうだね、うんちできたら考えよう」

「ママー!ママがいいー!」

またか。でもいいやもう。好きにしなさい。

ママ登場です。そして、ママとぎゅーをしながら、また立派なうんちができました。シール一つ目です!

そして、翌日(合格認定が悩ましいサイズ)にシール2枚目、その翌日には2回(1回目はママ、2回目はパパ)もしてシール3枚目、4枚目と溜まり、その翌日にとどめの1発(文句なし合格のサイズ)を決め、ご褒美シール台紙コンプリートです!

気持ちや表情が急に切り替わったきっかけは謎のままですし、パパの存在意義も一時的に不安になりましたが、晴れて、最後の難関「定着、継続」も成し遂げることができました。

この先も「一人でお尻を拭く」というミッションが控えてはいますが、これは所詮は「練習」でしかないため割愛します。

これが我が家のトイトレ記録(完了:2024年10月4日/4歳1か月)です。

2024/10/7 追記

どういうわけか、トイトレ完了後は1日に5回くらいトイレでうんちをします。ご褒美シールを継続していたら、3日間で15枚くらい進んだかもしれません。

あれだけトイトレ卒業を祈り、血の滲むような努力をしてきたのに、朝から晩まで「うんち、うんち…」と言われ、うんざりしてきています。2日に1回オムツでしていた時代の方が楽だったとすら思います。

いえ、思ってはいけません。思い返せば、おしっこのトイトレが完了したときもそうだった気がします。子どもにとっても、「できなかったことができるようになった」というのは嬉しくてたまらないんでしょうね。我慢します!

まとめ

気づけば2万文字超え。ここまで読んでくださった方はきっと我が家と同じように苦労されていることと想像します。

そんな皆様のお役に立ちたいという一心でまとめてきましたが、皆様が期待するような「一撃で完了する神業」のようなものは残念ながらありません。むしろ、「結局どの家庭も苦労してんなー」という感想に尽きますでしょうか。申し訳ない限りです。

そんな中にも、「これはまだ試してなかったな」とか、「このアイテムいいな」とか、お役に立てる情報が1つでもあればと切に願います。いえ、諦めかけていた心が、もう少し粘り強く頑張ってみよう、という前向きな方向に少しでも傾くことがあればそれはもうこの上なく嬉しく思います。

そして、お子様のトイトレをママのミッションではなく家族総出で挑むものだと思い改めるパパが一人でも増えてくれることを祈ります。

トイトレ全行程の整理

参考までに整理すると、我が家では以下の21個の工程を踏みました。

  1. おしっこが出たとわかるようにする
  2. おしっこ予告の練習をする
  3. トイレという空間に慣れさせる
  4. トイレに座れるようにする
  5. ご褒美シールで釣る
  6. ご褒美シールの目標を調整する
  7. トイトレ用パンツを試す
  8. フェーズが変わる度にご褒美シールを使う
  9. できない理由をヒアリングする
  10. できない理由を解消する
  11. 補助便座を取り付ける
  12. 踏み台を設置する
  13. やりたくない理由をヒアリングする
  14. やりたくない理由を解消する
  15. 跳ね返り(ぽちゃん)対策をする
  16. 恥ずかしさ対策(見守らない)をする
  17. 1度でも成功したら盛大に褒めちぎる
  18. 子どもの気持ちや言い訳を探る
  19. 言い訳を断ち切る
  20. ママとぎゅー!で踏ん張る
  21. 1度の成功で油断せず定着まで突っ走る

改めて、長かった…。

でも、子どもを育てていると思います。どれほど苦労をしても、どんな投資をしても、最後にそれを成し遂げさえすればいいんです。大成功です。

そして、「成長」ほど尊いものはないとつくづく思います。できなかったことができるようになる。なんて愛おしいのでしょう。

大活躍したグッズ

アンパンマン補助便座

娘が「アンパンマン」が好きだから、という理由につきますが、我が家で採用したのはこれでした。

お子様のお好きなキャラクターのものがあればそれが理想だと思います。

踏み台

上述の通り、最初に買った3COINSのものは軽くてコンパクトな点は素晴らしいですが、不安定であるという懸念があり、これに買い換えました。

踏ん張りやすい高さ、いくら踏ん張ってもブレない安定感が理想的です。

また、トイトレ中ももちろん使いますが、トイトレ完了後も背が小さいうちは必要です。2-3年は使うものになります。よって、破損や怪我を避けるため、このくらい頑丈なものが良いでしょう。

我が家には1歳児と胎児がいるのであと4-5年はお世話になりそうです。

心構え

繰り返しにはなりますが、トイトレに必要なものは2つです。

①決して諦めない粘り強さ
②きっかけに飛びつく瞬発力

どんなグッズよりも重要なアイテムです。

トイトレが遅れていると、親も焦ります。できるようになるまで、本当に焦ります。イライラしてきて、きつい言い方をしてしまうこともあります。

ただ、トイトレを終えて心の余裕ができてみると、「べつにそんな焦らなくても、トイレでうんちできないまま大人になるやついないよなー」ということに気づきます。

いつか必ずできるようにはなるので、心が乱れるほど躍起になって取り組まず、穏やかに、でも常に頭の片隅に置き、粘り強く、しっかり完走できるまで諦めないでください。

そして、心が乱れていたり少し油断していたりすると見落としてしまうくらいの些細なきっかけの片鱗のようなものを感じ取ったら、すぐさま飛びついてください。

皆様のトイトレ完了を祈ります!

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